競艇において、エンストという言葉を一度は耳にしたことがある方も多いでしょう。
頻繁に起こることではないですが、実は一流レーサーでもエンストを起こしてしまうことがあるんです。
エンストが起きた際に、選手や購入者に対してどのような影響を及ぼしてしまうのか。
本記事ではエンストが起こる原因や罰則、舟券代はどうなるかなどエンストに関わる全てを詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
競艇のエンストとは?
エンストとは、『エンジンストール』の略でボートのエンジンが意図せずに停止してしまった状態のことを指します。
馴染みのある自動車では、発進時や坂道で操作ミスにより起きてしまいますが競艇の場合は操縦者の能力に問わず起きてしまうことも。
頻繁に起こることはないですが、エンストを起こすことでレースに多大な影響を及ぼしかねません。
もしも自分が舟券を購入したレースでエンストが起きたらどうなってしまうのか。
エンストについて理解を深めていくことで、起きてしまった際の不安を取り除くことができるでしょう。
エンストを起こした選手には厳しい罰則が課せられる
選手が失格となった際に事故点という点数が付いてしまいます。
事故点とは、フライングや出遅れといった選手責任による失格や欠場に課せられる点数のことです。
この点数に応じて、選手はペナルティーを受けることになります。
エンストしてしまった選手にはどれだけの罰則が課せられるのか。
事故点が加算される条件をまとめてみました。
優勝戦でのフライング・出遅れ | 30点 |
---|---|
優勝戦以外でのフライング・出遅れ | 20点 |
妨害失格 | 15点 |
レーサー責任の失格・欠場 | 10点 |
レーサー責任外の失格・欠場 | 0点 |
不良航法・待機行動違反 | 2点 |
レーサー責任外の失格や欠場では事故点が付きませんが、優勝戦でのフライングや出遅れで失格となった場合30点もの事故点が加算されます。
エンストでの遅れもフライングと同じ重い処罰が課せられてしまうんです。
実際にどのような罰則が課せられるかは、事故点と出走回数で計算される事故率という指標を用います。
事故率の計算方法は、事故点の合計÷出走回数=事故率。
この事故率が0.7点を超えてしまうと、たとえA1級の選手であっても最低階級のB2級まで降格となってしまうのです。
また、事故率が1点を超えると階級が落ちるだけでなく6ヶ月の出走停止処分という厳しい処罰となります。
事故点は級別審査期間ごとのカウントとなっており、期間が分かる際にのみリセットされる仕組み。
たとえ処罰を受けていたとしても事故点が減ることはありません。
事故点の多い選手は失格となるリスクが多い上に、罰則が近いと攻めたレースができなくなる選手も多いので、予想する際は注意が必要です。
エンストが起きても舟券代が返還されることがある!
レース中にエンストをしてしまうと、基本的に購入者側は舟券代が返還されません。
購入者からすれば、レース中に起きたトラブルのせいで自分のお金が水の泡になっていしまうという悲惨な事態となってしまいます。
ですが、エンストが起きてしまっても舟券代が返還される場合があります。
その条件は以下の2通り。
- レース中に多くの失格者が出た
- 待機行動中にエンストを起こした場合
1つ目はレース中に多くの失格者が出た場合。
失格する艇が多くなれば、『3連単・3連複』ついで『2連複』と舟券自体が成立しなくなってしまいます。
1艇がエンストを起こし、その被害が拡大した場合などに起こり得る非常に珍しい事案。
レース中のエンストは『基本的』に舟券代が返還されないとお伝えしたのはこういうことです。
2つ目は待機行動中のエンスト。
基本的にスターターロープを引き再始動することで解決しますが、始動できず失格となる場合も。
レース開始前の待機行動中に起こるトラブルはモーターの整備状況やエンジンへの水はねによるため、選手責任は問われず返還対象となります。
選手責任なのか選手責任外でエンストを起こしたのかで舟券代の返還対象は変わってくることを覚えておきましょう。
エンストはどんな時に起こる?3つの原因を追求
エンストは以下のような時に起きてしまいます。
- エンジンの状態が万全ではない時
- 攻め過ぎで急激な減速をした時
攻め過ぎたときや減速したタイミングに関しては選手の操縦技術による問題。
しかし、エンジンの状態のように選手の技量に関係なく運要素で起こってしまうこともあるのです。
そもそもエンストはなぜ起きてしまうのか。
エンストが起こる原因は主に以下の3つ。
- 点火プラグが発生しない
- 衝撃によるエンスト
- 整備状況によるエンスト
これらの原因について一つずつ詳しく解説していきます。
点火プラグが発生しない
点火プラグは、ガソリンと大気中の空気を圧縮させた混合気に火花を飛ばして点火する装置。
このプラグに水がかかってしまうことで、火花を飛ばすことができずエンストの原因になってしまうのです。
点火プラグには、ホットプラグとコールドプラグの2種類があります。
ホットプラグは待機行動時に回転数を落とす必要のあるインコースの選手が、回線数を落とした際にエンジンの熱を一定に保ちエンストを防ぐために利用。
コールドプラグは、ホットプラグとは逆で熱を逃がすことが目的なので、回転数を上げる必要があるアウトコースの選手が温度の上昇を抑える為に利用しています。
点火プラグが発生しないことはごく稀ですが、原因は機械のトラブルや水はねによるものなので、こればかりは仕方ないこと言えるでしょう。
衝撃によるエンスト
ボート同士の接触や障害物に衝突した時にもエンストは起こります。
例えば、2017年10月7日丸亀6R。
このレースでは、浮遊物に当たったことにより1号艇の新美選手がエンストを起こしました。
スタートも良く切れたことでイン逃げを決めるかと思いましたが、2周目のターンマークで浮遊物に衝突したことで急激に失速。
その結果、失格となりました。
浮遊物の正体はわかりませんが、新美選手はレース後「何か硬いものに当たりプロペラが外れた」と仰っていたそうです。
整備状況によるエンスト
エンストはパワーを上げすぎた整備を行った際に起きやすいと言われています。
整備によるエンストがよく起こるのは待機行動中。
選手はレース前は「ピット」と呼ばれる場所で待機し、レース開始の合図とともに「スタート位置」まで移動します。
この時に、エンジンの回転数を一定に保つ必要があり、下がりすぎるとエンストを起こしてしまいます。
整備でパワーを上げすぎてしまうと、回転数を維持する操作が難しくなる。
その結果エンストが起こしてしまうことがあります。
整備状況によるエンストに関してはパワーを求めすぎた結果とも言えるので、自己責任と捉える方も多いようです。
エンストが起きたレースをご紹介
実際にエンストが起きた過去の事例を1つご紹介します。
対象レースは2023年2月25日に行われた蒲郡競艇G2第7回レディースオールスター戦。
こちらのレースで約8年ぶりにエンストによる失格者が出てしまいました。
エンストを起こしたのは1号艇の香川選手。
普段通りにピットアウトし、艇番通りに1コースに侵入した際にエンストが起きました。
スタートギリギリでエンジンがかかり助走を始めたものの、遅れがでてしまいレースが中断。
協議の結果、1号艇香川選手は返還欠場となりました。
モーターが進化している現代でエンストが起きることは極稀ですが、数年に一度のペースで未だにエンストが起きてしまっているということを覚えておきましょう。
まとめ
今回は、エンストについて紹介してきました。
内容をまとめると。
- エンストは返還対象になる 待機行動中のエンストは返還対象外になる
- エンストが起きる原因は「点火プラグ」「衝撃」「整備状況」
- 選手は半年間の出走停止処分になることも
エンストは選手の実力だけでなく、プラグによるエンジントラブルも関わって来てしまいます。
数年に1度とかなり頻度は少ないですが、実際起きてしまう可能性があることも否定できません。
万が一エンストが起きてしまった場合には、舟券代は返還される場合とされない場合があるので、もしものためにしっかりと覚えておきましょう。
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開催 | 会場 | 獲得 |
---|---|---|
11月17日 | 徳山6R→徳山8R | 1,874,370円 |
11月17日 | 大村10R→若松11R | 1,260,000円 |
11月17日 | 若松5R→若松7R | 663,300円 |
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