競艇選手引退

競艇(ボートレース)では毎年多くの選手がデビューする一方で、一定数の選手が競争の世界から退き「引退」していきます。

実は競艇選手の平均引退年齢は46歳と他のプロスポーツに比べ高く、60代・70代まで現役を続ける例もある特殊な世界です​。

しかし一生走り続けられるわけではなく、多くの選手はいずれ引退の決断を迫られます。

本記事では 競艇選手の引退 をテーマに、引退の理由やルール、過去データの分析、そしてレース予想への影響と戦略までを詳しく解説します。

ぜひ、最後までご覧ください。

競艇選手の引退とは?

競艇選手は40~50代でも活躍できる長い競技寿命を持ちますが、それでも年齢や成績によっていずれは引退に至ります。

まずは主な引退理由とその基準を整理しましょう。

競艇選手が引退する理由は大きく分けて「自主的な引退」と「引退勧告(成績不振による事実上の強制引退)」の二つがあります​。

引退理由・種別 内容
自主的な引退(本人の意思)

・年齢による瞬発力低下や筋力衰えで思うように走れなくなると、成績が低下し引退を決断する選手が多い

・競艇選手は3年ごとの登録更新時に視力検査(裸眼0.5以上)があり、年齢とともに視力が基準を下回り選手登録を更新できず引退する例がある

・女子選手の場合、結婚や出産を機に家庭に専念し選手を引退するケースも少なくない

 

・男性でも家庭の事情や他の人生設計のために自主的に引退することがある

引退勧告(成績不振による退会)

・競艇選手には成績向上策として「選手出場あっせん保留基準第8号(通称『魔の8項』)」と呼ばれる引退勧告の基準がある

・同じく8項には 「4期通算事故率0.7以上」(フライングや失格の多発)や 「4期通算出走回数60回未満」 といった基準も含まれ、レースに安定して出走できない・安全に走れない選手にも引退勧告が行われる

上記のように、自主引退の背景には年齢や健康、メンタルなど様々な要因があり、引退勧告は主に成績不振によるものです。

競艇選手の平均引退年齢は46歳で在籍年数は平均25年とされています​

10代でデビューし70代まで走るケースもありますが、一方で毎年前期・後期の級別審査で成績下位に低迷すれば容赦なく退場を勧められる厳しい世界です。​

実際、直近の2022年には46名もの選手が引退(登録削除)しており、そのほとんどが成績不振による引退勧告を受けたケースでした​。

一方でトップクラスの選手でも「年齢的にトップを狙えなくなった」「勝っても嬉しさを感じなくなった」といった理由で、自ら花道を退く 電撃引退 をする例があります​。

要するに、競艇選手の引退は 「成績が残せなくなった時」 と 「心身の限界を感じた時」 に訪れるものと言えるでしょう。

競艇選手の引退が予想に与える影響

選手の引退はファンの心理やレースの様相に少なからず影響を与えます。

特に人気や実力のある選手の引退は、直後のオッズ変動やレース展開に注目すべき変化をもたらします。

その影響は2つ。

  • 人気選手の引退とオッズへの影響:
  • レース展開やスタート争いの変化

それぞれ紹介していきます。

人気選手の引退とオッズへの影響

突然の人気レーサー引退のニュースはファンに衝撃を与え、直近のレースではファン心理がオッズに反映されることがあります。

例えば2022年に電撃引退を発表した山崎智也選手は「競艇界の貴公子」と呼ばれ女性ファンも多い人気選手でした​。

引退発表後の最後のシリーズでは「有終の美を飾ってほしい」というファン心理から山崎選手の舟券が普段以上に売れ、オッズが低めに偏るといった現象も見られました。

同様に、長年A1級を維持しSGタイトルも複数回獲得した兵庫支部のエース・魚谷智之選手が2024年末に引退を表明した際もファンから惜しまれ​、最後の地元レースとなった尼崎では記念に舟券を購入するファンも・・・。

人気選手の引退時には、このような「記念買い」「応援買い」によるオッズ変動が起こり得るため、予想の際には冷静な判断が必要です。

レース展開やスタート争いの変化

実力者の引退後、その選手が担っていたレースでの役割が空白になります。

例えば、インコースの巧者やスタート巧者だったベテランが抜けると、その選手にプレッシャーを感じていた他の選手が伸び伸びと走れるようになり、スタート争いの様相が変わる可能性があります。

実績豊富な選手が不在となったレースでは「絶対的本命不在」の混戦になりやすく、波乱含みの展開も増えるでしょう。

逆に、かつてその実力者に歯が立たなかった中堅選手がチャンスを掴み、一気に台頭してくるケースもあります。

また、引退選手の後継を巡って他の選手のモチベーションが上がることも・・・。

同じ支部の若手が「○○選手(引退した先輩)のようなエースになる」と奮起すれば、その選手の近走成績が向上する可能性もあります。

いずれにせよ、大物選手の引退後しばらくは勢力図が再編成される過渡期となるため、予想家にとってもオッズ変動やレース展開を読む上で腕の見せ所となるでしょう。

過去の引退選手の直近5年のデータ

それでは、直近5年間で引退した主な競艇選手の成績データを見てみましょう。

下表では近年引退した代表的な選手の引退時点または通算の主な成績(勝率・3連対率・優勝回数など)をまとめました。

トップクラスから成績不振組までピックアップしています。

選手名(引退年) 級別 通算勝率 通算3連対率 通算優勝回数 主な成績
今村 豊(2020年) A1級 約7.50 約65% 142回

SG優勝7回・G1優勝多数。「艇王」の異名を持つ昭和~平成期のレジェンド。

長年トップ級の成績を維持し続け、通算勝率・勝利数とも歴代トップクラス​

50代半ばまで第一線で活躍し、地元下関などで数々の名勝負を残した。

山崎 智也(2022年) A1級 約7.20 約63% 34回(SG11回)

SG優勝11回は歴代3位タイの記録​

「競艇界の貴公子」と称されファン人気も絶大。デビューから29年にわたりトップ戦線で活躍したが、「勝っても楽しくなくなった」という理由で48歳で電撃引退​

魚谷 智之(2024年) A1級 約6.80 約55% 88回

SG優勝3回・GI優勝多数。20年以上A1級を維持し続けた兵庫支部のエース​

49歳で「トップを狙えなくなった」と引退を決断​

同期には瓜生正義・原田幸哉らがいる

上瀧 和則(2023年) A1級 約6.50 約50% 51回

SG優勝1回・GI優勝多数

90年代~2000年代に活躍した福岡支部の名選手

長らくトップレーサーとしてファンを沸かせたが、50代で成績がやや低下し引退

幸本 誠(2021年) B1級 3点台 約20% 0回

一般戦でも勝ち星を挙げられず8項基準に抵触し退いたケース

若手時代から低空飛行が続き、通算優勝ゼロのまま引退勧告を受けた

※級別は引退直前時点。勝率・3連対率は通算もしくは引退時点の目安値です。

上表を見ると、トップレーサーは通算勝率が6~7点台、3連対率も50~60%以上と非常に高い水準であるのに対し、成績不振で引退する選手は勝率3点台以下・優勝経験なしというケースが多いです。

実際、2022年に引退した46名の大半はB級選手で勝率3点台以下であり​、こうした選手は8項基準による引退勧告で去っています。

一方、今村豊選手や山崎智也選手のようにA1級の実績十分なまま有終の美を飾った例もあり、これらはファンにとっても記憶に残る引退劇となりました。

また、引退選手の成績をコース別に見ると、ベテラン勢はインコース勝率が高くアウトコースになると極端に着順を落とす傾向が見られます。

衰えを感じ始めると無理をせずイン取りに専念し、それ以外では大敗を喫するケースが増えるためです。

その裏返しとして、引退直前には 「インに入れなければ舟券に絡めない」 状況が顕著になり、ファンからも引退を予感されることがあります。

また、モーターの性能変化にも順応できなくなる選手も・・・。

ボートレースでは数年おきに新モーターへの交換(刷新)が行われますが、セッティングやプロペラ調整の勘所が掴めず成績を落とすベテランもいるようです。

これも衰えの一つと言えるでしょう。

競艇の予想戦略:引退後の影響を読む

引退が発生したあとの競艇界では、新旧交代が進み勢力図に変化が起こります。

その動きを予想に活かすための戦略を考えてみましょう。

ここでは 新人選手の台頭 と オッズ変動への対策 という2つの観点から、引退後のレース予想のヒントを整理します。

新人選手の台頭と注目ポイント

ベテランが引退していけば、その穴を埋めるように新人・若手選手が台頭。

近年も次世代を担うルーキーたちが続々と登場し、SGやG1戦線で存在感を示し始めています。

注目の若手選手とその特徴を以下の表にまとめました。

新人注目選手 登録期(デビュー年) 主な実績・特徴
末永 和也 24期(2019年)

2022年最優秀新人選手に選出​

デビュー3年目でG1初優出を果たすなど安定感抜群で、“次世代を牽引する存在”との呼び声が高い​

将来のSG覇者候補
畑田 汰一 122期(2018年)

2021年最優秀新人。

鋭いターンを武器に活躍し、“埼玉支部の次世代エース”と期待される実力派​

優勝2回・優出6回(2021年)と結果を残し、着実にステップアップ中

前田 篤哉 120期(2017年)

2020年最優秀新人

デビューから速攻で頭角を現し、ルーキーシリーズで連続優勝するなど連勝街道を突き進んだホープ​

巧みな旋回力に定評があり、SG出場も近いと言われる

大山 千広 116期(2015年)

2018年最優秀新人​

女子選手では史上3人目の快挙で、デビューわずか2~3年で通算3回の優勝&ヤングダービー優出を達成​

その後も女子戦のトップ戦線を走り、GIIレディースチャレンドカップ優勝など輝かしい成績を収めている

これらの若手有望株は、引退していったレジェンド達に代わり新たなスター候補として注目されています。

新人選手はデビュー直後こそB級スタートですが、才能ある選手は短期間で頭角を現しA級に昇格。

近年はボートレース公式で「スター候補選手」を選出してエリート育成するなど次世代の育成にも力が入っており​、ベテラン大量引退=新人躍進のチャンスでもあります。

予想をする際も、新人だからと軽視せず、上記のような注目ルーキーの動向や成長曲線には目を配りましょう。

オッズ変動の狙い目と舟券の買い方

引退によるメンバー構成の変化やファン心理の揺れ動きは、オッズにも現れます。

その傾向を読んで舟券戦術に活かすため、いくつかのケース別に狙い目を整理していきましょう。

ケース オッズの傾向 予想・舟券戦略
ベテラン人気選手のラストラン(引退レース)

ファンの期待や記念買いで該当選手のオッズが低下しやすい傾向

思い入れから実力以上に売れる場合も

感動的なシーンを期待したいところですが、予想としては過剰人気に注意。

引退選手が不調なら思い切って軸から外す、逆に気合の逃げ切りが狙える状況なら紐に絡める、といった冷静な判断が必要です

人気に流されず客観的なデータを重視しましょう

絶対的エース不在の混戦レース(有力選手引退後)

支配的だった本命選手がいなくなり、実力横一線でオッズが割れる傾向

高配当も出やすい

ボックス買い・フォーメーションで中穴~大穴狙いも妙手。

信頼できる軸不在なら3連単ボックスで手広く構えるのも一策です。

逆に、直前に頭角を現した新鋭など新たな軸候補を見極めて狙い撃つことができれば高配当が期待できます

若手台頭期(ベテラン大量引退直後)

新人・若手が増え、実績不足の選手は常に高オッズ

番組次第では伏兵の激走も

穴党には好機

データを分析して伸び盛りの新人を見つけたり、展開次第で一発ある選手を狙い撃ちしましょう

実力未知数の新人は軽視されがちなので、その盲点を突いて高配当を得るチャンスです

予選での気配やモーター相性に注目し、思い切って大穴狙いの舟券も面白いでしょう

女子戦でエース引退(女子リーグなど)

女子戦で長年上位だった選手が抜けると、一時的に群雄割拠の状態に。

特にその選手がいた枠の優勝争いは混沌。

ボ次のエース候補に注目

近年実績を伸ばしている若手女子選手(例えば藤原菜希、平高奈菜など)を軸にする手があります

また女子戦特有のモーター相性やコース巧者にも着目し、経験豊富な中堅がチャンスを活かすケースも考慮

引退直後は実績が物を言いにくいため、直近の調子を重視したフラットな目線で予想しましょう

以上のように、引退に伴うシチュエーションごとにオッズの動き方を予測し、それに応じた舟券戦略を立てることで的中率・回収率アップにつなげることができます。

特に引退直後は波乱含みと心得て、普段と違う視点でオッズをチェックしてみると良いでしょう。

もちろん、「人気が落ちたベテラン最後の一走で妙味が出る」ような逆パターンもあります。

引退報道や節間の動向を追いながら、柔軟に買い目を検討することが重要です。

まとめ &今後の引退予測と影響

競艇選手の引退は、選手本人にとってもファンにとっても大きな節目となります。

引退の理由は年齢や健康、成績不振など様々ですが、その背景には過酷な競争世界の現実があります。平均引退年齢は46歳と比較的高めとはいえ​、ほとんどの選手は成績低迷により勧告を受け去っていくのが実情です​。

一方でトップスターがピークで勇退するケースもあり、そうした引退は競艇史に語り継がれる伝説となります。

今後の引退予測と影響: 現在も第一線で活躍するベテラン勢の中には、いつ引退してもおかしくない年齢・キャリアの選手がいます。

例えば現役最年長の高塚清一選手は77歳(2024年時点)という驚異的な記録を更新中ですが​、さすがにあと数年以内には引退する可能性が高いでしょう。

またA1級を長年守ってきた選手でも、33年ルール適用の年齢に差し掛かり近年A2以下に降級しているケースも見られます。

実際、2025年初頭に61歳で引退した倉谷和信選手(大阪)も、52期連続A1を維持してきたものの晩年は「90走消化がきつくなった」「闘争心が薄れてきた」と語っており​、ファンから引退の兆候を心配されていました。

今後も毎年前後期ごとに数十名規模での引退者が出ることが見込まれ、それに伴い新人の台頭や勢力図の変化が起こります。

ファン・予想家としては、有力選手の動向(引退発表や成績悪化)にアンテナを張りつつ、その後のレースでどの選手が台頭するか注目していく必要があるでしょう。

よくある質問

最後に、競艇選手の引退に関してよく寄せられる質問と回答をまとめます。

疑問点をクリアにして、今後の予想の参考にしてください。

競艇選手に定年はありますか?

 

明確な定年(年齢制限)はありません。極端な例では、現在77歳の高塚清一選手が最年長記録を更新中で、70代でも現役を続けることが可能です​。

ただ、年齢が上がるにつれ前述の成績基準(勝率低下など)に抵触しやすくなるため、事実上は成績不振=年齢的限界で引退となるケースが大半です。

引退勧告とは何ですか?

成績が著しく低迷した選手に対し、選手会が競技からの退会(引退)を勧める制度。

通称「8項」とも呼ばれ、4期(2年)平均勝率が3.8未満などいくつかの条件があります。

勧告はあくまで「勧め」ですが、基準に該当すると一線級復帰は困難なため、対象選手のほとんどが受け入れて引退しています​。

毎年どのくらいの選手が引退していますか?

年にもよりますが、毎年40~50名前後の選手が引退(登録削除)しています。​

近年では年間デビュー者数と同程度かそれ以上が退いており、特に成績下位のB級選手を中心に定期的な入れ替わりが発生しています。

引退した選手が復帰することはありますか?

基本的にありません。

競艇選手は引退=選手登録抹消となり、再度選手になるには養成所からやり直す必要があります。

ただ、結婚・出産などで長期休養した女子選手が復帰するケースはあります。

それらは「引退」ではなく休業扱いで、登録自体は維持していた例です。

選手が引退したらそのモーターやボートはどうなるの?

モーターやボートは選手個人の持ち物ではなく、開催ごとに抽選で割り当てられる共有資産です。

選手が途中で欠場・引退してもモーターは節間ですぐ交換・再抽選とはならず、原則としてそのシリーズでは補欠選手がいれば同じモーターを引き継ぎます。

ボートも含め、特定選手の引退で機材が引退するわけではありません。

引退発表がレースに与える影響は?

退が発表されると、その選手の最後の走りを見届けようとファンの注目が集まります。

舟券的には記念に買うファンが増えるぶん、直近のレースでその選手のオッズが下がり気味になる傾向。​

また引退発表後は無理をしない安全運転になる選手もおり、レースで目立たなくなる場合もあります。

いずれにせよ、発表直後のレースでは平常時と少し異なるオッズ・展開になる可能性がある点を考慮しましょう。

引退した選手はその後何をしていますか?

多くは第二の人生に進んでいます。

競艇解説者やコメンテーターとしてメディアで活躍する元選手もいれば、ボートレース場のイベント出演、指導教官や選手会役員になる人もいます。

また地元で事業を始めたり、公営競技以外のモータースポーツに関わるケースもあります。

トップ選手だった人ほど引退後も競艇界に留まる傾向が強いようです。

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3月6日 尼崎2R→福岡3R 1,376,700
3月6日 宮島3R→唐津8R 1,048,800
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勝舟エクスプレスアイキャッチ

開催 会場 獲得
3月6日 桐生5R→桐生6R 1,350,000
3月6日 蒲郡3R→蒲郡4R 940,800
3月6日 尼崎10R→尼崎12R 379,600
2・3月の無料予想累計成績!

・戦績:7戦7勝0敗
・的中率:100%
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・累計収支:+90,950円

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